すばるくんに会いたい。

他担はみんなコンサートへ行けば自担に会えるのに。

わたしはすばるくんに会えない。

すばるくんに可愛いって思われたくて、無頓着だったおしゃれを始めた。すばるくんに可愛いって思われたくて、一度もしたことがなかったメイクを始めた。すばるくんに会いたくて、ひとりで東京へ行った。すばるくんにたくさん会いたくて、東京での一人暮らしを決意した。

全てすばるくんに捧げて来た。青春やすずめの涙ほどのお小遣い。全てすばるくんに影響を受けた。その捻くれた性格、好みのタイプ、髪型やファッション、好きな食べ物、嫌いな食べ物、嘘をつかない生き方。

もうすばるくんはどこにもいない。いや、どこにもいないと言うと嘘になる。でもどこにもいない。国内にいるのかそうでないのかも定かではない。これからどうなるのか、どうするのか、私たちの前でまた歌ってくれるのか。なにもかも分からない。

死んでしまいたい。すばるくんがいない世界。今までだってどんな地獄も味わって来た。でもそれ以上に今が、すばるくんがいないことが、悲しくて悔しくて腹立たしくて辛い。すばるくんのこれからを考えると不安で堪らなくて眠れない日もある。ふとした時に彼を思い出して涙が頬を伝う日もある。自ら脱退を選んだくせに、最後の言葉は「eighter」。捻くれ者の天邪鬼。まさに「非王道」の王子様は中学一年生、12歳の少女の心を奪い、そのまま握り締めていなくなってしまった。心だけがスカスカのまま、19歳を生きている。