悲しいほどに、最後まで彼らは“関ジャニ∞”でした。

 

 

 

わたしはあれほど不安であれほど安心した土曜夜を知りません。

突如突き付けられた「渋谷すばる、明日15日に緊急会見へ」の見出し。それまで某金曜日にて報道されていたそれは、私たちにとっては所詮「ガセネタ」でした。しかしわたしはとあるツイートを見かけます。

 

👑るるさあ👑 on Twitter: "「〜らしい」「〜の方向」「〜の予定」「〜秒読み」とかの関係者()談の記事は全スルーしていい。日付以外全部嘘こと東スポが“決定事項”として「明日発表される」とか言い出した時だけ気をつけろってばっちゃんが言ってたって赤西担が言ってた。"

 

「すばるくんは本当に脱退するのかもしれない」

そんな空気がファン達の間に漂い始めました。しかしソースはサイゾー。あのサイゾーウーマンです。まさか。いやまさか。

 

その日の夜、わたしは新居の内見へ向かうため夜行バスに乗車していました。今日のANNとスバラジは聞かなければならない。大倉くんが否定してくれるかもしれない。スバラジの予告は“規制音出まくり”といつも通りの様子だったからきっと大丈夫。

そして、それらは全て「いつも通り」でした。くだらないメールに笑って、ツアーとアルバムの予告をして、「関ジャニ∞渋谷すばるでした」の一言で終わりました。その後切り替えたANNでは転職を考えているリスナーのやっちまったTELにやけに真剣に答える大倉くんが印象的でした。でもそんな日もあるのかなあ、と呑気に聞いていました。

 

2018年4月15日 午前9:35

わたしはこの日付と時刻を一生忘れません。

 

関ジャニ∞のメンバーから、大切なお知らせがあります。
本日午前11時より、下記URLからファミリークラブ会員サイトをご覧ください

 

心臓の音が脳味噌に響きました。どこで呼吸をしているのか、どうやって立っているのか、分かりませんでした。そして、11時ちょうど。サーバーダウンした会員サイトを見ていられなくなり、ツイッターのタイムラインを除くと、サイトを見てきたであろうファンの方の一言、「嘘でしょ」というツイート。全てを悟りました。

正直な話、それからの記憶はあまりありません。とにかく、原宿へ行かなければ、と思いました。どう乗り換えてどう歩いて行ったのか覚えていません。行き慣れたはずのジャニショへの道順を間違えるほどにわたしは焦り、戸惑い、混乱していました。

泣きながら会計を終えると、手にしていたのはたった55枚の写真でした。すばるくんの個人写真全てと関ジャニ∞の集合写真全てです(後に各メンバーとの写真を買い忘れたことに気付きましたがそれは各メンバーの担当さんに買ってほしい、と後悔の気持ちに折り合いをつけました)。

 

 

 

 

会見を見ることができたのはそれから1日後、月曜深夜でした。それまではWSで写真が出た瞬間に涙が溢れ、音声が聞こえて来ようものなら隣の部屋へ走って逃げるような状態でしたが、なぜかその時は落ち着いて見ることができました。しかし、わたしの脳へ流れてきたのは五十音の羅列と映像でした。脳がパンクしたらこうなるんだ、とぼんやり考えていました。

 

会見中、「脱退」の言葉を誰も口にしませんでした。ファンのためを思う、残酷なほどに優しい、わたしの大好きな関ジャニ∞でした。

涙を浮かべ今にも倒れてしまいそうに「今日という日が来なければよかった」と語るヨコ。負の表情を見せず笑顔で「すばるくんが好きすぎる」と口にしたマルちゃん。「この会見に出るのが嫌だった」と唯一すばるくんへ嫌味を吐き不貞腐れた様子の大倉くん。「門出」と疲れ切った顔で笑みを浮かべた亮ちゃん。その場には不在でしたが、「背中を押すべき」と自分に言い聞かせるようなコメントを寄せたヤスくん。こんな時でさえ、涙も見せず、負の表情も浮かべずに「尊重する以外のなにものでもない」と語って“村上信五”を貫いたひなちゃん。

そして「自分自身の責任下で今後の人生を音楽で全うすべく、海外で音楽を学び、今後さらに自分の音楽というものを深く追求していきたい」と真っ直ぐに前を捉え、ひとつひとつ言葉を紡いで、目に涙を浮かべながら語ったすばるくん。

どのメンバーも、わたしがよく知る大好きなメンバーの、等身大の姿でした。

 

村上くんは会見中、「口下手な男一人で立たせるのは心配だ」と口にしました。彼はすばるくんにとても甘い節があります。村上くんに限らず、横山くん、丸山くん、錦戸くん、安田くん、大倉くん、全メンバーが今まですばるくんを守り、囲い、甘やかしてきました。現に、“イチ男の決断”をした成人男性の会見に全メンバーが揃うのが証拠なのかなと思います。

それが枷だったんでしょうか。

すばるくんのために始まったバンド活動。大倉くん、横山くん、村上くん、丸山くんはすばるくんに勧められたり、影響されたり、またはすばるくんをエイトに留めるために音楽を始めました。丸山くんはすばるくんがソロライブで「僕以外のベーシストで気持ちよく歌う姿に嫉妬した」と、嫌いだったベースに向き合ってくれました。すばるくんの走る方向へ歩みを揃え、やっと認められてきて、やっと全員の足並みが揃ったところでした。

「捨てられた」と思いました。ファンも、メンバーも、すばるくんの夢には必要ないと言われた気分でした。

 

まあ、すばるくんが実際どう考えているかなんて、きっと一生分かりません。彼の口から発せられた言葉しか私たちは知り得ることができませんから。

 

すばるくんは、関ジャニ∞での活動を「幸せだった」と振り返りました。メンバーとの1番の思い出を「楽屋でバカやって笑い合ってたこと」だと語りました。

ひとつだけ、分かること。

家族であり、親友であり、戦友であり、ライバルだった彼らをすばるくんは愛していました。関ジャニ∞というグループ、横山裕(候隆)、村上信五丸山隆平安田章大錦戸亮大倉忠義、全てを愛していたんだと思います。これだけは揺るがない事実です。

 

 

5/11 追記

アーティスト写真が更新されました。きっとすばるくんにとって、関ジャニ∞としては最後のアーティスト写真になります。

それはそれは、素敵な家族写真でした。